記事:「Misskeyにおける絵文字リアクションの危険性(怪文書)」は相手LTLへの強制表示の文化侵略など絵文字反応の有害性の指摘

Misskey/article
概要

前回: 記事: 「Akkomaサーバーを運用してみての感想」はMisskeyの絵文字反応の有益性の指摘 | GNU social JP Web

久しぶりのMisskey関係の記事紹介です。2023-12-13 Wedの「Misskeyにおける絵文字リアクションの危険性(怪文書)|KMY (削除済み)」 (Archive) と、2023-12-19 Tueの「絵文字リアクション記事の公開を取り下げました|KMY」 (Archive) が話題だったので紹介します。

著者は「同人活動向けMastodonサーバーkmyblue | GNU social JP Web」「Mastodon/Misskeyの投稿フィード埋込サービスmastofeed.kmy.blue | GNU social JP Web」で登場した雪あすかです。3回目の登場になったのでカテゴリー (person/askyq | GNU social JP Web) を作りました。

以下にあるように、「告知: 情報提供フォームの設置 | GNU social JP Web」で設置した情報提供フォームからの報告で認知しました。ご報告ありがとうございました。

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ぐぬ管 (GNU social JP管理人)|gnusocialjp@gnusocial.jp
!mk なんか話題の記事があった模様。先日設置したAbout/Reportから匿名の情報提供がありました。返信できないのでこちらでお礼申し上げます。ありがとうございます。 匿名だと情報提供しやすいのでしょうね。 私余裕も興味もなくて、年末年始にまとめて見る予定なく、アドベントカレンダーほぼ一切見ていませんのでね… [絵文字リアクション記事の公開を取り下げました|KMY](https://note.com/kmycode/n/ne778ae570484)

内容は、Misskeyの代表的機能の絵文字リアクション (絵文字反応) の問題提議で、けっこうな長文です。

過去に以下の記事で絵文字反応の問題を紹介しており、それと関連する内容です。

絵文字反応には賛否両論あり、今回は将来ユーザーが増えた場合の問題の考察でした。本人自体は、絵文字反応に肯定的のようですが、記事の内容は批判的な内容に思いました。

内容

非常に量の多い記事なので、私なりの要約を以下にまとめました。まずは「Misskeyにおける絵文字リアクションの危険性(怪文書)|KMY (削除済み)」 (Archive) です。

要約
  1. Misskey公式サーバーのMisskey.ioは汎用向けではなくオタク向け。サーバー管理者の振る舞いとカスタム絵文字+絵文字反応+MFMが原因。絵文字反応がオタクの文脈を相手にも要求する。
  2. 絵文字反応は過去の実例からして中傷利用可能で具体的に以下5の問題がある。
  3. 1. 感情表現が簡単。相乗り可能。
  4. 2. 画像で情報量が多い。
  5. 3. 簡単に一覧可能。最大要素。肯定・否定の反応が一画面で全部見え集団心理が生じやすい。
  6. 4. ネガティブな表現が可能。
  7. 5. 悪用可能な絵文字の混入。
  8. これらの5要素で絵文字反応による攻撃が起きやすい
  9. 1と3により、消極的な加担、ネガティブな感情表現の相乗り・炎上の助長が簡単。
  10. ただ、Misskeyでは炎上の実例はない。あるとしたら、PleromaサーバーでMisskey開発方針批判があった。
  11. 絵文字反応はオタクなど特定文化を増幅しやすく、他人の投稿にも付与可能で、相手サーバーのローカルタイムラインに自分の絵文字反応を強制表示可能で、文化的侵略も可能。
  12. 相手の思想を尊重し自分の考えを押し付けないこと、尊重できない場合はドメインブロック・ミュートで対応。ただし、前者は利用者全員の遵守はほぼ不能。後者は巨大サーバーをドメインブロックすると自サーバーが盛り下がるという人数の力関係が生じる。
  13. Misskey.ioは、巨大サーバーで多数のインフルエンサーを抱え、特定思想に先鋭化されており、厄介な存在。
  14. ただし、ソフト側で多少の対策はある。
  15. 今のMisskeyは治安がいいので、今のうちに楽しんでおく。今後は不明。

冒頭のDHMOが何のことがわからなかったので調べたところ、「【注意】DHMOの危険性について(ジョーク) | 公営塾「玖珠志学塾」 | 玖珠美山高校生の可能性を広げる学習塾」によると水のことで、ジョークのようです。

本文内に登場した実例は「LGBT: Misskey.ioでのゲイのワードフィルター騒動 | GNU social JP Web」で、被害の受けたTはtoot.blueだと思います。こちらの記事は会員限定にしていましたが、おそらく今後も長期にわたって重要な事件に感じたので、少し惜しいですけど一般公開にしました。

なお、開発方針を非難したことによるPleromaサーバーのでの被害例を私は把握していません。情報提供いただければ記録します。今のところMisskeyで絵文字反応の炎上の実例はないとのことでしたが、「Misskey.ioでのハイエースの絵文字騒動 | GNU social JP Web」がその実例だと思います。

Misskey.ioでのハイエースの絵文字騒動 | GNU social JP Web」「記事:「さようなら、いままで絵文字リアクションをありがとう」はMisskeyの絵文字反応の有害性の指摘 | GNU social JP Web」で触れたのとほぼ同じ絵文字反応の有害性が説明されていました。相手サーバーへの文化侵略という視点は私には目新しくて興味深かったです。相手が絵文字に対応している場合、相手のローカルタイムラインに自分の絵文字反応を強制表示可能というのはおそろしく思いました。例えば、「保安: Pawooの性器アバタースパムbotによるファボ爆テロ | GNU social JP Web」のようにカスタム絵文字反応に児童ポルノのような問題画像を設定して、絵文字反応を付けて回るという迷惑行為を行うことも可能でしょう。管理者が判断の難しいきわどい絵文字反応というのもありえます。

今後は不明という先行きの不透明さも含めて、絵文字反応の扱いの分散SNSでの有害性・困難さを表現しているように思いました。

その後、2023-12-20T10:10+09:00 Wedの「絵文字リアクション記事の公開を取り下げました|KMY」で前述の記事を削除していました。こちらの要約は以下です。

要約
  1. 「Misskeyにおける絵文字リアクションの危険性」の記事を削除した。理由は以下。
  2. 1. 元々身内向けだったが想定以上に多くの人に読まれた。
  3. 2. 今回の批判記事は慎重に書いたつもりだが、予想以上に拡散され、変な受け取り方をした人が多く、公開に堪えないと判断した。
  4. 3. 文章が稚拙。
  5. 4. オタク・非オタクの表現の分断の誘発。
  6. 5. Misskeyの現状評価の誤認。公開時は懸念は顕在していないと思ったが、予想以上の拡散により多数の利用者での懸念があった。

記事の反響を私は見ていませんが、おそらく3 (2) で予想以上に拡散されてMisskey支持者から多くの批判があって、苦しくなったのだろうと思います。「話題: Misskeyのダウンストリーム無視の開発方針への異議 | GNU social JP Web」でもあったとおり、Misskeyへの批判は支持者から猛反発があり、どこかの独裁国家のように、タブー視されている感すらあります。

既に絵文字反応の有害性を理解している私が両方の記事を読んだ感想としては、非常に長文で、似たようなことがことが繰り返し書かれていて、冗長でした。が、過去の事例や反響からして、MisskeyやMisskey.ioの現状・問題点をうまく指摘できていたと思います。わかりやすく「オタク」という言葉を使ったのだろうというのも、まさに著者が同人作家でそのオタク向け?に商売もしていることからも私はよく解釈できました。たぶん本人も批判される可能性をある程度わかっていたとは思いますが、よく書いてくれたと思います。ただ、謝罪のパフォーマンスとしては意味があるのかもしれませんが、元記事の削除は別にしなくてよかったと思います。どうせArchiveで残りますので。雪あすかは有害性を分かったうえで、有益性を享受したいということで、いろいろ開発して機能で課題に対応しようとしているようです。後述しますが、私としては費用対効果悪いので、絵文字反応にそもそも対応しなくてよいと思いました。

結論

話題: Misskeyのダウンストリーム無視の開発方針への異議 | GNU social JP Web」に加えて、「集会2023-08: Misskeyメガサーバーの炎上騒動 | GNU social JP Web」、「集会2023-09: GNU social JPの炎上騒動 | GNU social JP Web」、「集会2023-10: 分散SNSでの差別騒動 | GNU social JP Web」でも説明した通り、元々分断していて、Misskeyを批判すると袋叩きにあいます。Misskeyの要人や支持者はあまり外部の人間の話を聞く気はないので、今回のように各自が問題提起を多数行うことで、外堀を固めてムーブメントを起こして更生を迫るしかないのだろうと思います。

X/TwitterやFacebook/Instagramなどが絵文字反応を、DMなど限定的にしか許可していないのは、こういう問題があることがわかっているからなのだろうと私は思います。以前述べたことの繰り返しになりますが、余計な問題が起こって時間の無駄なだけで、絵文字反応は利点より有害性の方が大きいので機能としてそもそもないほうがいいというのが私の結論です。あったとしても、せいぜいX/Twitter同様にDMでだけ許可にする程度がいいと思います。不特定多数ではない、特定少数の利用であればそんなに問題はないと思います。

私個人としては、結論が出ていて時間の無駄なので、絵文字反応の是非の議論これ以上関わりたくないです。X/Twitter、ThreadsやATP/Blueskyが対策とともに絵文字反応をうまく実装してからそれに相乗りする形で実装すればよいと思います。これらの大企業で実装されないということは、有益性より有害性が上回るということだろうと思います。凡人健常者が考えてもうまい解決策は出てこないので、他のことに専念するのがよいと思います。

後記

元記事に、紹介したことを伝えて、追記されていました。

avatar
ぐぬ管 (GNU social JP管理人)|gnusocialjp@gnusocial.jp
コメントにアカウントが必須だったので、コメントするためだけにnoteのアカウント取得しました。 [絵文字リアクション記事の公開を取り下げました|KMY](https://note.com/kmycode/n/ne778ae570484)

その後、2023-12-25T11:29+09:00 Monに匿名で、雪あすかが参照したと思われる投稿の情報提供があったので、参考情報として以下に引用します。

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Maekawa Minoru :unverified:​|err931@tech.lgbt

例の記事に直接言及しなかったけど(言及した人がロクでもないユーザーに絡まれていたため)、記憶を辿って今更だけど簡単に思うことを。
・絵文字リアクションはオタク以外にも流行る要素があったかも→ありません。例によって政治系のアカウントに言及されていましたけど、ちゃんと現状を調べるべきでしょ。
そもそも、政治系アカウントは連帯(悪く言えばエコーチェンバー)を目的としているので、匿名でアクションできる機能を好みません。Mastodon初期でも検索できたハッシュタグを使います。今もそうです。
・絵文字リアクションは世界で流行っていない→実際そうです。というか、逆に嫌われています。
そもそも絵文字リアクションは、壁打ちや空リプなど、陰湿な行為が優勢な文化圏で流行っています。ディベートが優勢な文化圏では流行っていません。反論できないから適当に返す卑怯者という印象になりますので。
・Misskeyの炎上はほとんど見たことない→あの、某ioの「ゲイフィルター事件」を無視されてます?あれが一番「絵文字リアクションが非常に害悪な文化である」という一番の証拠です。
触れるのに都合が悪いから無視したなら知りませんが、あれのせいで日本人の印象がガッツリ下がりました。

結論:
絵文字リアクション文化は、正しい包丁の使い方を教えないで肉切り包丁をキッズに渡した上で、一振り(ワンクリック)で他人を容易に傷つける悪質な道具となった。
日本の陰険な文化と重なり、誹謗中傷となるようなことでも(使う相手は)気にしない。なので、感情的な反論も多かったのではないかと推測する。
クソリプには反論やブロックができるけど、クソリアクションには(受け入れられる場合はソフトウェア側が対処しないと)1mmも対抗できない。
はてブなどでもあり得るという意見があるが、あれらは全て自由記載された文書である。よって、その言い訳は「ストローマン論法」または「誤った二分法」による詭弁である。
絵文字リアクションは「お手軽にガスライティングを行える機能」である。バニラMastodonが頑なに導入しないのも、それを危惧しているからと推測する。(需要がそんなにないというのもあると思うが)
Mastodonへの追い風どころかActivityPub全体への治安悪化へ類まれなる貢献をしている機能であることを知るべし。

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Maekawa Minoru :unverified:​|err931@tech.lgbt

まあ、自分はそもそも絵文字リアクションのアンチである前にMisskeyと某Sを絶許リストに入れてるけど、それらの理由は数年後に公表したいと思う。

Misskeyの問題点について、雪あすかが当初公開していた記事についての感想・補足でした。

反響

2023-12-29T21:00+09 Fri追記。反響があったので、参考として掲載します。

しゅいろ自体が、デフォルトでリモートに絵文字反応できるのがまずいと思っているようで、デフォルトを無効にしようという考えがあるようです。ただ、これに対して、中小サーバーで絵文字反応を受け取れない弊害があるとの反論がありました。

どちらも私からすると的外れです。X/TwitterにDM以外で仮に絵文字反応が導入されていたらどうなるのかを考えてみてください。リモート・ローカル関係なく、絵文字反応の機能自体が有害で、機能としてないほうがいいです。

例えば、以下の投稿がわかりやすい実例です。

上記投稿には、「死んでほしい」という明らかに有害な絵文字反応が付いています。絵文字反応はこういうことがありえます。有害な絵文字反応は、リモートだろうとローカルだろうとあるべきではないでしょう。唯一許可されるのは、DMなどのクローズな空間だけです。

Comments

  1. しなのまい says:

    Misskey自体とMisskey.ioは無関係で、Misskey公式サーバはありません。
    修正願います。

  2. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

  3. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

  4. Thanks for sharing your thoughts on Misskey/article.

    Regards

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