概要
「Twitter: API有料化 (公営は無料)/旧認証バッジ廃止/Twitter社のX社への統合/シャドウバンのラベル/TwitterFiles22-24弾 | GNU social JP」以後のTwitter関係の報道をまとめて紹介します。
2023-05-06 Satから2023-06-03 Satまでの報道 (GIGAZINE/ITMedia/Technoedge) まとめとなります。概要は以下です。
- 運営: 新CEO Linda Yaccarino決定。
- 機能: 休眠アカウントの削除開始、暗号化DMの開始、長編動画の投稿、Twitter API Proプラン開始、コミュニティーノートの同一画像検知機能、ボイスチャット・絵文字反応の予告。
- 役務: Twilogの再開。
- 法律: テスラ社、ドージコイン関係での価格操縦疑惑裁判の続報。
- 自余: アメリカの大統領選挙出馬候補者とのTwitterスペースでの議論。
- TwitterFiles: 25弾=技術ジャーナリストによるアカウント追放行為。
新CEO決定が最大の報道だったように感じます。
運営
- 2023-05-11: Twitter Japan、2022年の純利益は前年比34.2%減 – ITmedia NEWS
- 2023-05-12: Twitter新CEOにNBCユニバーサルの女性幹部リンダ・ヤッカリーノ氏がなる可能性があるとの報道 – GIGAZINE
- 2023-05-13: イーロン・マスクがTwitterの新CEOに元NBCユニバーサルのリンダ・ヤッカリーノ氏を任命 – GIGAZINE
- 2023-05-17: Twitterが求人マッチングサービス「Laskie」を買収したことが判明、イーロン・マスク時代では初めての取引 – GIGAZINE
- 2023-06-01: Twitterの価値がイーロン・マスクが買収時に支払った金額のわずか3分の1にまで激減したことが報告される – GIGAZINE
2022年12月に「報道: サードパーティー製Twitterアプリ禁止、日本でのTwitter Blue開始、ElonJet関係の凍結・他のSNSの誘導禁止→撤回、ツイート表示回数表示、 #TwitterFiles の5-16弾 | GNU social JP」で予告があった通り、2022年12月の段階からElon Muskは自身に変わるCEOを探していました。それがLinda Yaccarinoに決まりました。
NBCユニバーサルの広報担当責任者で、広告・広報のプロの女性です。2023-05-12から6週間以内、6月に就任予定とのことです。事前予告通り、Elon MuskはCEO退任後はCTOに就任して技術・製品の指揮を執るとのことです。
個人的にはこの新CEO決定がここ1か月のTwitter関係の一番大きな報道に感じます。
その他に、Twitter Japan社の利益、Twitter社の価値、Laskieの買収などの会社としての情報がありました。
機能
- 2023-05-09: Twitterが休眠アカウントを削除すると発表、30日間ログインしていないと休眠アカウント認定 – GIGAZINE
- 2023-05-10: イーロン・マスクがTwitterに「電話番号不要のボイス&ビデオチャット」「絵文字リアクション」などの新機能追加を示唆 – GIGAZINE
- 2023-05-11: Twitterが「暗号化DM」の提供を開始、「銃を突きつけられたとしてもアクセスできないようにする」とイーロン・マスクが豪語 – GIGAZINE
- 2023-05-12: マスク氏予告のTwitterのDM暗号化、まずは認証ユーザーのみで開始 – ITmedia NEWS
- 2023-05-19: Twitter Blueの加入者が「最大2時間・8GBの動画」を投稿できるように、長編映画がTwitterに違法アップロードされる懸念も – GIGAZINE
- 2023-05-23: 「ペンタゴン近くで爆発」というフェイク画像がTwitter認証済みアカウントに拡散され株式市場が混乱 – GIGAZINE
- 2023-05-26: Twitterが新たなAPIプラン「Pro」を発表、完全なアーカイブ検索・毎月100万ツイートの取得・30万ツイートの投稿などが可能で料金は月額約70万円 – GIGAZINE
- 2023-05-26: TwitterがAPIを利用する研究者に対して「月額590万円を支払うか全データを削除するか」を迫っていることが暴露される – GIGAZINE
- 2023-06-01: 疑わしいツイートに有志の手でコメントを付ける「コミュニティノート」に同一画像を検知する機能が導入される、「これはAI製です」などのコメントが付くことでフェイク画像の拡散防止に – GIGAZINE
機能面では、休眠アカウントの削除、Blue向けの暗号化DM・長編動画の投稿、Twitter APIのProプラン、コミュニティーノートにAIのフェイク画像識別機能などが搭載されました。
その他、絵文字反応やボイス・ビデオチャット機能搭載が予告されました。
コミュニティーノートの新機能は、5/23のペンタゴン近くでの爆発のフェイク画像拡散を受けた緊急対応のようです。AIが進歩するにつれて、SNS上の偽情報の識別が重要になってくるのかもしれません。
役務
- 2023-05-12: Togetter、Twitter API企業向けプランを契約 停止中のTwilogを買収し機能存続へ – ITmedia NEWS
- 2023-05-13: Twitterの過去ツイートを日付指定して簡単に表示できる検索サービス「Twitobu」レビュー – GIGAZINE
- 2023-05-24: Twilogツイート取得再開 Togetterからログイン – ITmedia NEWS
- 2023-05-25: 過去のツイートをブログ形式で保存できる「Twilog」が復活したので使ってみた、TwitterのAPI有料化でサービス停止していたもののTogetterに統合され復活 – GIGAZINE
- 2023-05-30: Twitterでのネタバレを伏せ字で防ぐ「ふせったー」が機能変更して復活を遂げたので使ってみた – GIGAZINE
「Twitter: API有料化 (公営は無料)/旧認証バッジ廃止/Twitter社のX社への統合/シャドウバンのラベル/TwitterFiles22-24弾 | GNU social JP」で紹介した通り、4月末にTwitter APIが有料化され、新プランに移行できない既存のTwitter関連サービスが終了していきました。
その中で人気だったTwilogがTogetterに買収される形で再開しました。Twilogは人気サービスだったので、比較的大きく報じられていました。また、他にTwitter API有料化にうまく機能変更で対応したTwitobuやふせったーの報道がありました。
法律
- 2023-05-16: イーロン・マスク氏がツイートを制限される「Twitterシッター」裁判で敗訴、ツイートを投稿する時は審査を受けよと裁判所 – GIGAZINE
- 2023-05-17: Twitterのイーロン・マスクが「お金を失っても言いたいことを言う」と発言、広告主が離れてもツイート欲求は止められず – GIGAZINE
- 2023-05-19: イーロン・マスクの弁護士がTwitterデータへのアクセスを悪用したとMicrosoftを非難 – GIGAZINE
- 2023-05-29: TwitterはEUが偽情報防止のために定めた行動規範から離脱しようとしている – GIGAZINE
- 2023-06-02: イーロン・マスクがドージコインに関するインサイダー取引疑惑で訴えられる、2年間で3万6000%以上価格をつり上げたとの疑い – GIGAZINE
主にイーロン・マスク関係で法的動きがありました。かねてより、Twitterでテスラ社やドージコインなどで株価に影響あるような投稿があり、これの裁判の判決が一旦出ました。ただ、まだ上訴で抗争中なので確定していません。
言論の自由を地で行く、ASDらしい我が道をいくこだわりです。これまでTwitterがうまくいかなかったのは広告主や政府の圧力に屈して言論統制を受け入れたところにあると感じるので、Elon Muskのこの姿勢を私は素晴らしいと思っています。
自余
- 2023-05-23: Twitterで削除したはずのツイートとリツイートが勝手に復元されてしまうバグが発覚、自分の過去の削除ツイートが本当に消えているかどうか要確認 – GIGAZINE
- 2023-05-24: イーロン・マスクがTwitterを駆使して大統領選挙に介入する野望の実現へ向けて動き出す、まずはロン・デサンティスの大統領選出馬をTwitterスペースで一緒に発表予定 – GIGAZINE
- 2023-05-25: 大統領選出馬表明をTwitterスペースで行ったらパンクして失敗、マスクCEOは「サーバーの不具合」と釈明 – GIGAZINE
- 2023-05-29: Twitterスペースでの大統領選出馬表明が失敗したのは「イーロン・マスクが100人いた担当者を解雇しまくって3人まで減らしたから」という指摘 – GIGAZINE
- 2023-05-31: 「イーロン・マスクがTwitterアルゴリズムを変更してから怒りと敵意に満ちたツイートの表示が増加した」と研究者が発表 – GIGAZINE
- 2023-06-02: Twitterのトラスト&セーフティ部門の責任者エラ・アーウィン氏が辞任、イーロン・マスクCEOが指摘したコンテンツモデレーションの不備が原因か – GIGAZINE
他にはTwitterを駆使して大統領選挙に介入する野望があるようで、Twitterスペースで大統領選出馬候補と議論していました。
その他に、コンテンツモデレーションの不備がおそらく理由で責任者が辞任したようです。
TwitterFiles
Twitter社内文書のTwitterFilesの25弾の続報がありました。
2023-05-18にPaul D. Thackerが25弾を投稿。内容はTaylor Lorenzという技術ジャーナリストによる特定アカウントの追放行為でした。
Paul D. Thacker氏によって、新たなTwitterFilesが投稿されました。
— りたる (@Vrso3PtMJbx8vpT) May 18, 2023
スレッドを翻訳しておきます。
また、元スレッドはこちらです。 https://t.co/p6TRerDi3C
結論
Twitterの5月の続報でした。新CEO決定が最大の報道で、その他はTwitter Blue向けの機能追加、そのほかの機能追加予告など、地味なものの確実な機能追加がなされている感じがしました。ユーザー目線ではTwilog再開はありがたい報道でした。
Elon Muskの買収から半年が経過して、Twitter自体もだいぶ安定してきた感があります。Twitter API有料化のような、今後はそんなに大きな変化、報道は少ないかもしれません。
DMの暗号化などは以前から要望があった機能に感じます。Elon Musk以前はどうでもいい機能や、ユーザー要望の高い機能が全然対応されていなかったです。「書評: イーロン・マスクとは何者か | エンジニアのDNA、幼少期の読書、大学での知見が根底 | GNU social JP」の書評で紹介した通り、マスタープランに沿って、確実にこなしていくというのがElon Muskが世界一の富豪になった理由だと思います。
Laskie社の買収も今は目に見える変化はありませんが、スーパーアプリXが見えてくると、また後で登場してくるのでしょう。
「報道: MetaのActivityPub対応分散SNS Barcelonaの夏の公開予定 | GNU social JP」で紹介した通り、早ければ6月末にはMetaのBarcelonaが公開予定です。その他に、6月は新CEOの就任もあります。これを受けてTwitterがどういう動きを取るのか、今後の動向を引き続き見守ります。
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