報道: iPhoneでの電話番号を利用したAndroidのメッセージング標準規格RCSの2024年での対応予告はRCS普及の起爆剤？

「報道: 位置情報と連動した新興短文SNS「ツイター」 | GNU social JP Web」に続く集中SNS？関係の話題です。

2023-11-16 ThuにAppleが2024年にiPhoneでRCSのメッセージング規格に対応するとの報道があったので紹介します (アップルがグーグルに譲歩、メッセージングの業界標準を採用へ | Forbes JAPAN 公式サイト（フォーブス ジャパン）、Apple says iPhones will support RCS in 2024 – The Verge)。

RCSはAndroidで採用されている電話番号を利用したメッセージングの規格です。iPhoneのRCS対応により、AndroidとiOSとでRCSによる電話番号でのメッセージングが可能になります。iPhoneではiMessage/MMS/SMSが利用可能でした。iMessageはRCSよりも安全で、SMS/MSSと共に今後も共存して機能させるそうです。

RCSはRich Communication Servicesの略で、20008年に世界の通信事業者の業界団体のGSMAにより、従来のテキストメッセージングシステムのSMS (Short Messaging Service) に代わるものとして採用されました。RCSはインターネットを利用し、テキストの他に、画像や動画、グループメッセージング、E2E暗号化などに対応可能です。一方、SMSは通信会社の回線を利用し、テキストのみです。

GoogleとSamsungがAppleに対して以前からクロスプラットフォームメッセージングの改善の圧力をかけており、それに応じた形になります。Googleは今年8月に「#GetTheMessage (Apple can fix the messaging between Androids & iPhones | Android)」のキャンペーンを始め、RCS対応を迫っていました。

AppleのiPhoneでのRCS対応はEU DSAに関連している可能性があります。EU DSAでは他社に公平な相互運用性を与える必要があるためです。2023ね年に入って「機能: Metaのアプリ全体での情報管理の一括・簡単化 | GNU social JP Web」などEU DSA対策の機能更新が相次いでいます。

従来からSMSでAndroidとiPhoneでメッセージングは可能だったと思いますが、RCSの対応により、画像などを用いた通信が可能になります。電話番号さえわかれば、メールクライアント・アカウントなどの用意なく、メッセージが可能という点でSMSには価値があります。私はSMSは知っていて使うこともありますが、RCSは今まで知りませんでした。世界的にユーザーの多いiPhoneでの標準規格対応によりSMSからRCSの移行が進むかもしれません。影響範囲が大きい重要な報道に思いました。