書評☆5: Software Design 2023年11月号 | mattnのVim著者Bram Moolenaarの追悼記事と個人開発が重要で、設樂洋爾の「第5回 作ってわかるNostrプロトコル」で感じるのはNostrはシンプルではない

person/mattn

この投稿には広告リンクがあります。

前回: 書評☆2: 小説集 Twitter終了 | 昔のTwitterを愛する、陰湿で同調圧力大好きザ・日本人らしい内容 | GNU social JP Web

概要
  • 書名: Software Design 2023年11月号
  • 副題:
  • 著者: Software, Design, 編集部
  • EAN: 4910058271139
  • 出版: 2023-10-18
  • 読了: 2024-01-09 Tue
  • 評価: ☆5/5
  • URL: https://web.gnusocial.jp/post/2024/01/16/

書評☆3: Software Design 2023年10月号 | かすてらふぃの「詳説Nostrプロトコル」はNostrの本質のNIP-01の解説 | GNU social JP Web」に続くSoftware DesignのNostr連載を読んだので紹介します。「新刊: Software Design 2023年11月号 | Nostr連載5回目は設樂 洋爾の「作ってわかるNostrプロトコル」 | GNU social JP Web」で新刊紹介していました。

なお、今回の連載の末尾に次回が最後との予告があり、それで「新刊: Software Design 2023年12月号 | Software DesignのNostr連載最終回はmattnのNostr botの作り方 | GNU social JP Web」を作成しました。

評価

元々はNostr連載が目当てでしたが、今号はそれ以外でも重要な記事がありました。

まず特集の「個人開発成功の必須条件」です。通常のフリーソフトウェア開発で、新機能開発などの方針、収益化のコツなどがあり、一般的な話も多いものの、興味深かったです。

そして重要なのが、「p. 88: 追悼Bram Moolenaar〜Vimへの情熱と貢献を振り返る」です。サイト内で度々登場するmattnがVim著者の追悼記事を寄稿していました。

なお、以下の投稿にあるようにこの記事は「追悼 Bram Moolenaar ~Vimへの情熱と貢献を振り返る | gihyo.jp」でも公開されています。

これが特に重要に思ったので☆5評価にしました。

最後に肝心の目当てのNostrの話は設樂 洋爾 (_@darashi.net) が担当「第5回 作ってわかるNostrプロトコル」で、実際にNostrプロトコルでWebSocatやTypeScriptで投稿してみるというものでした。

Nostrはプロトコルがシンプルという話でしたが、個人的には別にシンプルではないと感じました。WebSocketに接続して、イベントを購読・作成する必要があり、実用的なものにするなら、分散特有の事項も考慮が必要です。

普通にcurlコマンド1行で投稿できるとGNU socialに比べると大幅に複雑です。外部ライブラリーに丸投げするならプロトコルのシンプルさは無意味になります。これでシンプルと言い張るのは詐欺ではないか?とすら思いました。が、Nostrプロトコルの利用の取っ掛かりとしては参考になるだろうと思いました。

p. 63: Special Feature 2 個人開発成功の必須条件

p. 63からSpecial Feature 2 個人開発成功の必須条件の特集がありました。個人開発で成功するためのポイントを実体験をもとに書かれており、GNU socialの機能開発などでも流用が効く内容だったように感じました。

特に参考になったところは以下です。

  • 先に集客&マネタイズ
  • 休日2-3日で開発してリリース
  • お金をかけない
  • 誰にも使われなくても成り立つサービス設計にする
p. 88: 追悼Bram Moolenaar〜Vimへの情熱と貢献を振り返る

テキストエディターVimの著者が2023-08-05になくなりました。サイト内でも度々登場するmattnがVimの主な貢献者でもあり、今回の追悼記事の担当でした。

同じ内容がgihyo.jpでも公開されています。ユーザーが多いOSSでもあり、重要な記事だったように感じます。

p. 128: 新時代の分散型SNS Nostr 第5回 作ってわかるNostrプロトコル

肝心のNostr連載です。今回は設樂 洋爾 (_@darashi.net) が担当です。姓も名も難しくて読みが一旦わからない感じで変換にも困る珍しい名前の人です。

前回NIP-01の解説を受け、実際にNostrプロトコルで投稿する方法が紹介されています。

WebSocketのTypeScriptのコード例で実演していました。が、自分でイベント作成が必要で、鍵の検証などが必要というので、実用的なものはけっこう面倒くさい印象を持ちました。ライブラリーに丸投げするなら、プロトコルの複雑さはどうでもよくなります。

Nostrがシンプルなプロトコル上に構築されているとはいうものの、別にそんなにシンプルではないように私は思いました。

結論

元々Nostr連載目当ての読書でしたが、今号はNostr以外の話題のほうが興味深かったです。私は過去にカンファレンスでも登壇したことのあるくらいのVimユーザーでもあり、著者の逝去には驚きました。追悼記事は重要なものだったと思います。

Nostr連載は次回が最後ということで、一旦これで落ち着くのかなと思います。

Comments

Ads Blocker Image Powered by Code Help Pro

広告ブロッカー検知/Ads Blocker Detected

このサイトは会費と広告で運営されています。[Bronze=月220円以上に登録] するか、広告ブロッカーを無効にしてください。

This site is operated by membership and advertise. Please [register at least Bronze=220 JPY/month], or disable ads blocker.

Copied title and URL