取材: Mastodon著者Eugen Rochkoの資金状況と次のステップ

Mastodon/interview
概要

Mastodonの著者Eugen Rochko (オイゲン・ロホコ) への取材があったので紹介します。

2022-12-24にTechRunchの「How Mastodon is scaling amid the Twitter exodus | TechCrunch」に取材記事が公開されました。日本では、「Mastodonの創始者オイゲン・ロチコ氏インタビュー、Twitterからのユーザー流出の中でMastodonはいかに成長を遂げているのか? – GIGAZINE」がこの記事を紹介していました。取材時期は不明です。

なお、TechRunchでは同日に会員限定記事として「Mastodon creator Eugen Rochko talks funding and how to build the anti-Twitter | TechCrunch」も公開されていました。日本では会員サービスが提供されていないようで、冒頭部分しか見れませんでした。こちらの会員限定記事の取材の一部が前者で公開されたようにみえます。

それぞれの内容を紹介します。

How Mastodon is scaling amid the Twitter exodus

How Mastodon is scaling amid the Twitter exodus | TechCrunch」の取材の内容は現在の状況、資金調達、次の展開についてでした。

現在の状況として、ユーザーを急速に増やしていて、8600以上のサーバーで250万人の月間アクティブユーザーがいるそうです。Mastodon gGmbHはいくつか直接運営しており、最大サーバーのmastodon.socialは88.1万人のユーザーがおり、21万人がアクティブだそうです。なお、このmastodon.socialは新規登録を停止しています。

Q. mastodon.socialの新規停止の理由は?

A. これ以上増えるとDevOpsにとって大きな負担になるため新規受付停止した。ソフトウェアの問題ではなく、DevOpsの担当者が足りないため。登録を停止して、既存ユーザーに質の高いサービスを提供する方が簡単だ。他に登録できるサーバーがあるため、分散SNSの性質からいって、困る人はいない。

Q. 次のステップは?

A. Mastodon gGmbHは非営利組織として設立されており、ほぼPatreonアカウントで毎月3.1万USD受け取っている。ここ1か月で0.7万USDから劇的に上昇した。Mastodon gGmbH自体はこのまま非営利のままの予定だが、Mozzillaのように非営利部分と営利部分の分割モデルを検討している。

営利部分で、MastodonのホスティングのようなSaaSのサービスを始めるかもしれない。持続可能で公正なビジネスが目的。WordPress.comのような広告は考えていない。理論的には広告の組み込みは可能だが、ユーザーとして広告が望ましくないと考えており、Mastodonとしては広告ビジネスや広告の実装には興味がない。ただ、OSSなので誰でも変更できるので、必要な人が広告を組み込めばいい。

皮肉なことに、Elon MuskのTwitterでの展開と似たようなものを支持している。分散SNSは相互運用可能だが、個々のサーバーはTumblrやInstagramのような別のSNSと考えることもできる。相互運用性があるので、いろんなビジネスモデルの検討・昨日構築は可能だ。ただ、一番可能性があるのはTwitter Blueのような有料アカウントモデルだろう。

いろんな投資家 (VC) から連絡があって、以前は無視していたが、現在は正式な肩書はまだないが実質CFOのFelix Hlatky がおり、彼とともに検討している。先ほど言及したホスティング事業を何人かのVCと話をしてみたが、こちらには興味がなく、別の主要な製品への参入に興味があるようだった。今のところ、メイン製品には興味がない。しかたないので、ホスティング事業のために、エンジェル投資家に出向くか、クラウドファンディングするなどするかもしれない。

Q. 資金状況

A. Mastodon gGmbHにとって、財務的な面は継続的な懸念点となる。現在の運営者は「About – Mastodon」にある通り、Rochko、CFOのFelix Hlatkyの他、モデレーターとしてフリーランスで5名働いている。フルタイムの従業員はRochko自身のみで、残りの5人は契約社員となる。フルタイムの従業員を拡大しようと、求人にも取り組んでいるものの時間がかかる。6年間1人で事業を行ってきた会社にとって、新境地となる。今までは順調だったが、今後はもっと人が必要になる。現在Patreonで得ている月31万USDはスタッフの雇用には不足しており、不安定だ。そのため、他の人のためにホスティングサービスを始めたい。

Mastodon creator Eugen Rochko talks funding and how to build the anti-Twitter

Mastodon creator Eugen Rochko talks funding and how to build the anti-Twitter | TechCrunch」の取材の内容は、Mastodonの始まりから、反Twitterプラットフォームの構築についてで、冒頭部分だけ公開されています。

Q. アプリのダウンロード状況。

A. Mastodonのスマートフォンアプリは1日平均4000回ダウンロードで、Elon Muskが従業員を大量解雇した市に、Androidで1.9万、iOSで23.5万ダウンロードの1日最大のピークがあったそうです。過去90日間で、iOSアプリは180万ダウンロード、Androidは10月のインストール済み数が5.3万でばいすで、げんざいは90.7万デバイスだそうです。

Q. Mastodonの始まり。

A. 約6年前のTwitterの別の下落時に、Mastodonのアイデアを思いつき構築した。当時、既に、OSSに興味があり、開発者だったので、高校時代に構築したフォーラムソフトの連合バージョンからMastodonのアイデアを得た。そのぷおrジェクトはZeon Federated (ジオン連合 (ガンダム?)) と呼んでいて、今は活動していない。この開発中に、手数料に関するアーティストのエスクローの管理のためのプラットフォームの構築・販売をしていた。

Mastodonの成功は著者自身を驚かせた。元々著者はSNSのパワーユーザーではなかった。フォロワーや収益の獲得を目的に考えることに反対だった。

Q. 資金調達はPateronだけ?

A. Patreonがメイン。ただし、企業 (ビジネス) がスポンサーする場合などで、Patreonの手数料を節約するために、自前のスポンサーシッププラットフォームも構築した。その他、今年は機能に関する作業の一部に、EU委員会から公的助成金を受け取った。

約8500人の支援者から月3.1万USD受けている。先月は0.7万USDだったのが急増した。この急増が新しい従業員獲得の理由になっている。ただ、寄付ベースで運営しているんド絵、新規雇用を行って寄付が止まると、他人の生活に責任が生じる。これが今まで従業員の雇用の歯止めになっていた。今は余裕があるので多くの人の参加を考えている。

Q. モデレーション作業

A. モデレーション作業は自動化には適さない。シンプルなケースは人がやっても数秒でできるが、複雑なケースは自動化は役立たない。状況の文脈を把握して呼び掛けるには人間が必要になる。

結論

Mastodon著者への12月付近の取材でした。

著者1名と契約社員5名の合計6名という運営体制、Twitter買収によるユーザーの大量移入を受けた、寄付収益の上昇を受けて、事業の拡大としてのホスティングサービスや新規メンバーの求人活動を行っているという直近の状況がわかる内容でした。

最近のユーザーの大量移入で、寄付が月額0.7万USD→31万USDと大きく増え、拡大期に入るのかもしれません。

プロジェクトの維持において、資金がどうしても問題になります。Mastodon運営会社が行うホスティングサービスは、信頼性から始まればユーザーが殺到しそうな気がします。

Mastodon gGmbHによるホスティングサービスや有料アカウントなど、今後の動向に注目です。

コメント

  1. […] 「取材: Mastodon著者Eugen Rochkoの資金状況と次のステップ | GNU social JP」の取材でも言及のあった、新規メンバーの求人の具体的な告知のようです。 […]

  2. […] なお、内容自体は前回紹介した「取材: Mastodon著者Eugen Rochkoの資金状況と次のステップ | GNU social JP」の内容の部分集合のような感じになっています。 […]

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