報道: サッカーワールドカップドイツ代表の集合写真でのオーバーマウスの抗議行動

politics/LGBT

LGBT関係で久しぶりに大きめの話題があったので紹介します。2022-11-23の「ドイツ、日本戦の集合写真で全選手が口元を覆う…FIFAへ抗議「我々は我々の立場を貫く」 | Goal.com 日本」の記事の内容が話題でした。

現在、サッカーワールドカップが開催されており、ドイツ代表の集合写真での口を覆うポーズ (オーバーマウス) が話題となりました。

今回の報道の内容自体はただの抗議行動で、具体的な社会情勢への影響はなかったように思います。しかし、全世界的な大会での出来事だったため、メディアで比較的大きく取り上げられていました。

事件の経緯は以下の投稿がわかりやすくまとまっています。

元々、ドイツサッカー連盟 (DFB) は他のヨーロッパの複数チームとともに、あらゆる差別への反対を主張する「OneLove」と書かれた虹色の腕章・キャプテンマークをの着用の準備を進めていたそうです。

しかし、今回の大会の開催国のカタールは法律で同性愛禁止でした。国際サッカー連盟 (FIFA) がカタールへ配慮して、腕章着用の禁止令を出しました。この禁止令を受けて、ヨーロッパチームは腕章の着用を断念しました。不服に思ったドイツがFIFAへの言論統制への抗議として、口元を覆ったポーズで集合写真に応じました。

これが今回の報道の内容でした。また、この報道内容を受けて、このオーバーマウスのポーズはLGBT反対派からは「抗議行動のような余計なことを考えたから試合に負けた」という揶揄の意味で一部で広がっていたようです。

なお、「カタール人権状況「遺憾」 欧州議会が決議 | 共同通信」にある通り、カタールでは国内法で性的少数者らを最長6カ月間、起訴なしに拘束できたり、スタジアム建設に従事した外国人労働者ら数千人が死亡などの問題もあるようです。

同性愛禁止はLGBTへの差別というのがヨーロッパの主要な見解と思われます。おそらく、FIFAはOneLoveがカタールへのバッシングなどの問題に発展することを懸念して、カタールに配慮して政治的立場の主張を抑制したのだと思われます。上記解説投稿をみた管理人の感想は以下となります。

奴隷制度廃止のように、人権の観点からは誤りを正すべき事例はあるとは思います。しかし、少なくとも民主主義国であれば、上記にある通り、内容がどうであれ、国民の民意の結果ですので、他国の主張を一方的に押し付けるのは良くないのかもしれません。

上記投稿内容とは反しますが、独裁国家の場合は、一部の権力者の意見だけが反映されている可能性が高いので、また話が変わるでしょう。

該当国の情勢などを見極めて、報道を受け取るようにしたいと思います。

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